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海上自衛隊のヘリ空母ひゅうが型護衛艦の模型





ひゅうが型は、多数の哨戒ヘリコプターを同時に運用できる広大な全通甲板を有するヘリコプター搭載型護衛艦である。

大きな船体容積と搭載ヘリコプターにより強力な人員・物資の輸送能力も有することから、災害派遣や強襲揚陸などの任務にも従前の戦闘艦より柔軟に運用でき、従来の護衛艦に較べて極めて多用途化されていることが本型の大きな特徴のひとつである。

本型は従来の軽空母や強襲揚陸艦の一部をも上回るほど巨大な船体を持つことから、事実上のヘリ空母として言及されることが多いが、海上自衛隊は第一義的に対潜戦を重視しており、前任のはるな型を踏襲して本型も「ヘリコプター搭載護衛艦(DDH)」に種別している。また、ハリアーのようなSTOVL型の戦闘機を運用する軽空母と比較されることも多いが、防衛省は本型での固定翼機の運用については公式にいかなる発表もしていない。

自衛隊のDDH運用の伝統から、一般的なヘリ空母より個艦装備が充実している。それは垂直発射システム、対潜魚雷発射管、大型大出力のバウソナー、新開発のC4Iシステムと多岐にわたり、艦自身が強力な対潜戦闘を展開することができる。建造中の22DDHが、最低限の自衛火器しか搭載しないとの対照的である。